皆さんこんにちは!山歩きが大好きなイッシーと申します。
山歩きは、私たち人間が植物や動物の世界、雄大な自然界に立ち入らせてもらうもの。
自然界に敬意を払い、植物や動物に迷惑をかけず、ましてや人間同士が気持ちよくその時を過ごすためには、多くのルールやマナーを知っていなければなりません。
この記事では、わたしたち夫婦の失敗談もふまえて、登山初心者が2人で山を歩くにあたり知っておくべきマナーをまとめます。
目次
(1)山歩きにもマナーが必要なの?
私たちが社会生活を送るにあたり、ルール(法律等)やマナー(礼儀)がありますよね。
それは、人の少ない山の中でも同じで、のびのびと爽やかに過ごし、登山者同士が不快に感じないように、そして何よりも、登山者を迎え入れてくれる山に、次もまた来させてもらうためにマナーは必要なのです。
(2)初心者はここから!最低限覚えて欲しい10のマナー
ここでは、登山前に必ず覚えておくべき10のマナーを紹介しますが、決して特別なものではありません。
周りの人や山への思いやりがあれば、当たり前に行動に移せるものばかりです。
ご夫婦2人で声を掛け合ってもいいですね!!
早速見ていきましょう。
①自分のレベルに合った登山を!
まず、登りたい山が自分たちのレベルに合った山であることが重要です。
自分たちのレベルより難しい山に挑んでしまうと、計画時間内に登り切ることができなくなったり、体の不調を招き、楽しいはずの登山が楽しめなくなったり、最悪の場合、遭難の危険も出てきます。
初心者は、登山地図に表示されている時間より、1.5倍以上時間がかかるといわれています。
ご夫婦の場合は、体力の少ない方に合わせて、遅くとも15時までに下山できる山、ルートを選びましょう。
初心者夫婦におすすめの山はこちら↓
②ごみは必ず持ち帰る!
今や、ごみを必ず持ち帰るというのは山だけのマナーではなく、街中であっても守らなければならない、とても基本的なマナーですよね。
登山中に出たごみは、携行したゴミ袋に入れ、家まで持ち帰らなくてはなりません。
パスタのゆで汁やラーメンの残ったスープにも油分や塩分が含まれているため、山に捨てるのはマナー違反です。熊の出没情報がある山では廃棄した汁のにおいにつられて熊がやって来る危険性もあります。
捨てない工夫を考えて!!
例えば、パスタのゆで汁でスープを作る、ラーメンの残り汁にはご飯を入れて雑炊を作るなど、2人で様々な工夫を考えるのも楽しいものですよ。
③食器を洗うのは家に帰ってから!
料理で使った鍋やお皿を、山ですすいだり、洗い流したり、ましてや洗剤を使うなどはもってのほか。水場であってもご法度です。
食べ残しと同様に、食器を洗った場合、付着していた油分や塩分などの汚れを山の自然の中へ捨てることになってしまいますよね。
環境破壊につながるので、基本的に登山で食器は洗いません。
汚れた鍋やお皿はどうすればいいの?
お皿はティッシュやトイレットペーパーでふき取り、ジップロックなどで密封して持ち帰るようにしましょう。
④登山道は登り優先
登山道では登りの人、下りの人が狭い道ですれ違います。我先に進もうとすると、危険なことになるので道は譲り合いましょう。
このとき、道を譲るのは下りの人です。登りの人を優先して先に行かせるのがマナーです。
登りの人を優先する理由は、「下山する人が動いたときに落石を起こしてしまうと、下で待機している登りの人にあたる恐れがあること」「下る人の方が先にすれ違いに気付きやすいこと」が挙げられます。
ただ、これは絶対的なルールではなく、たとえば登りの人数のほうが多いとき、下りの人が先に行ってしまえば長く待たせずに済みます。
先に行く側は「お先に」など、挨拶をしてすれ違うと良いでしょう。
下りの人が避けるスペースがない場合もあります。このようなときにも下りの人が先に行き、安全なすれ違いを行います。
そして譲るときは山側によけるようにしましょう。すれ違いざまに相手に接触し、滑落するのを防ぐためです。
⑤歩くときは1列が基本
グループで登山するときは、1列になって歩くのが基本です。
登山道は狭いことが多く、2列以上になるとすれ違う人や後ろからやって来たペースの早い人が追い抜くときの妨げるになります。
あなたのグループをよける際に無理をしてしまい、転倒したり足を踏み外して滑落してしまう危険性があるのです。
皆さんは何気なく広がって歩いているだけかもしれませんが、相手に怪我をさせてしまうおそれがあるということを知っておいてください。
⑥すれ違う人にも挨拶をしよう!
登山者同士がすれ違う時に、例え相手が見ず知らずの人の場合でも、挨拶するのが一般的です。
挨拶をすると気持ちが良く、登山ならではの雰囲気を楽しめます。
また、安全面においては、万が一誰かが遭難したときに、挨拶を交わしていると捜索の手掛かりになるといわれています。
何時頃、どこで挨拶を交わしたかという情報が、救出への重要な手がかりになるのです。
挨拶が苦手という人も、ぜひすれ違う人には挨拶して安全で気持ちの良い登山をしましょう!
⑦登山道からは外れない!
今は、ほとんどの山で登山道が整備されています。これは、登山は常に危険と隣り合わせであり、転落や滑落から登山者を守るためです。
登山道から少し外れただけでも転落・滑落の危険性があるのです。
ましてや、初心者にとっては最悪、遭難にもつながる行為です。
地図などで登山道を確認しながら歩いたつもりでも、知らぬ間に登山道を外れていることもあります。
コースから外れていると気づいたときは、その場で地図を確認し、わかる場所まで引き返し正しいコースに戻りましょう。
疲れてくると注意力が散漫になります。
休息をしっかり取りながら、無理のない行程で登りましょう。
⑧植生を採集しない
可憐な高山植物が一面に咲き誇るシーンに出会うチャンスは、登山者のみに与えられた特権ですね。
思わず近づいて写真を撮ったり、手のひらにのせてみたくなりますが、絶対に触れてはいけません。摘むなどはもってのほかです。
北アルプスなど高山植物が豊富な場所では、植生保護のために道沿いにロープを張ってある場所などもあります。
植生を守り自然環境を保護する意識を持つことは、登山者の義務であると心に銘じましょう。
⑨野生動物にエサを与えない
登山中に野生の動物に出会うと、自然と一体になっていると感じますよね。
小さな可愛らしい動物や鳥なら声をかけたくもなり、エサをあげたくなります。
でも、これもマナー違反です。人がえさを与える行為は、生態系の破壊につながります。
野生生物にとってみれば、人間はやはり脅威でしょう。
出会えたことを幸運だと思い、そっとその場を立ち去りましょう。
⑩思い出はいっぱい持ち帰ろう
「残していいのは足跡、とっていいのは写真だけ」という言葉が、登山にはあります。ゴミは残さず、草木はとらないという登山者のマナーをうたったものです。
小石や土も持ち帰りは厳禁です。
一つ一つの山には、悠久の時間の中で育まれた生態系や植生があります。
登山者には、登る山の自然を守ると同時に、他の場所の生物や種子を持ち込まないマナーも求められています。
夫婦2人にとっての、楽しい思い出だけをいっぱい持ち帰りましょう。
夫婦2人で行く山歩きの楽しさについてはこちら↓
(3)まとめ
ここまで紹介したマナーは、いずれも基本的なもので、われわれ一人一人の心がけ一つでできることです。
山の解放感に油断してしまうと、他人に迷惑をかけてしまうどころか、自分の安全をも脅かすことになりかねません。
誰もが、安全に楽しく登山が楽しめるように、マナーをしっかり守りましょう。
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